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医師という職業について

■医師になるための歩み

私たちが病気になった時にお世話になるのが医者です。

病気と一言で言っても、薬で治るものから手術が必要なものまでさまざまあります。

そんな症状も病状も異なるさまざまな病気を治療するのが医師であり、医療のスペシャリストとして日々さまざまな病気の人と向き合う大変な職業でもあります。

これまでお世話になったことがないという人は恐らくいないのではないでしょうか。

そんな身近な存在でありながらも、特別な人だけが就くことのできる職業として認識されることが多く、実はその職業について詳しく知らないという人もいると思います。

そこで、医師の職業についてさまざまな視点からご説明します。

この職業に就くためには特別な教育を受ける必要があるため、医学を専門的に学ぶために大学は医学部に進学する必要があります。

一般的な大学であれば4年生ですが、医学部は6年通わなければいけません。

そしてその教育を受けた上で、国家試験を受験し合格することが求められます。

この試験も難関ではありますが、国家試験をクリアして資格を取得しなければ次のステップへは進めません。

国家試験を無事クリアすると、次に臨床研修医として経験を積む必要があります。

その2年間の修行を終えて初めて医師となることができます。

医学部は私立大にも国公立大にもあり、大学によって入学難易度には違いがありますが、国家試験に合格すれば最終的には同じ資格を取得することができます。

■医師の業務形態と仕事内容

大きく分けると「臨床医」と「研究医」とがあります。

病気の治療に当たるのが「臨床医」で、基礎医学の研究を主にしているのが「研究医」です。

私たちが普段病院で診てもらうのは臨床医ということになります。

この臨床医も大きく分けると、病院に勤務する「勤務医」と医院を自分で経営する「開業医」があります。

どの形態であっても病気を治療するという目的は同じですが、仕事内容は違いがあり、従事する場所によっても求められることは変わってきます。

勤務医であれば、ある程度役割が分担されているため、診察のみに専念することができますが、開業医となると看護師の確保や医療機器・医薬品の導入など、診察以外の業務もこなさなければならなくなります。

そのため、仕事量は大幅に増えてしまうこともあり、かなりハードとも言えます。

また、勤務先は病院だけとは限らず、介護老人施設や保健所、教育機関などさまざまな場所があるため、それによっても仕事内容は大きく変わってきます。

資格取得するまでも大変ですが、それ以上に仕事内容も過酷な職業です。

そのため誰でもなれるというものではなく、やはり適性があると言えるでしょう。

1番に大切なのは、思い遣りや気配りができるということです。

職業上、健康な状態の人とではなく主に病気の人と接することになります。

どんな病気であれ、患者は不安気持ちを抱えているため、その気持ちを汲み取れる能力は必要な要素の1つだと言えます。

それ以外にも、日々進歩する医療に対して理解を深めようとする向上心やとっさのことにも臨機応変に対応することのできる応用力も必要です。

職業柄、ハードなためその毎日に耐えられるだけの体力や忍耐力も求められます。

そして何より、命を預かっているという使命感や責任感は大切な要素です。

このように、知識だけでなく人の資質も求められるものが多い職業であり、誰でもなれるものではありません。

■存在意義が大いにある職業で適正も必要

これから高齢化社会になっていく中で、医療の担う役割はますます大きくなります。

その医療の中心で活躍するのが医師であり、欠かせない存在だと言えます。

医者の数自体は増加傾向にありますが、診療科に偏りがあることが問題となっており、産婦人科や救命救急は常に人材が不足している状況です。人材が不足してしまうと、受けられる医療に差が出てきてしまい、結果的には格差が生まれてしまいます。 ※富士学院より一部抜粋

その弊害は患者だけでなく、そこで働く人にも負担となってあらわれます。

負担が大きいと、そこで働く人は一向に増えないため、その悪循環から抜け出せないままです。

どの診療科でも十分な医療が受けられるよう、偏りをなくすための問題解決が求められています。

医師についてさまざまな面からご説明しましたが、いかがだったでしょうか?

私たちが病院でお世話になっている以外にも、多くの場所で人の命を救うために日々活動されています。

この職業に就く人が減少してしまっては、私たちの健康を守っていくことは難しくなります。

人が生まれる時から死ぬ時まで命を預ける重要で欠かせない存在であり、人間の長寿化が進めばその存在意義はこれからますます大きくなっていくことが予想されます。

特別な人が就く職業だと認識している人も多いと思いますが、それは間違いではないと言えます。

人の命を扱う大変な仕事であり、ある程度適性が必要な職業です。

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